「Day1スタートピル」と「Sundayスタートピル」

月経初日(第1日目)から服用を始めるDay1スタートピルと、月経が始まった最初の日曜日(月経が日曜日に始まった場合はその日)から服用を始めるSundayスタートピルの2種類があります。

Sundayスタートの場合、週末に月経が来ないようになるというメリットがありますが、服用を開始して最初の1週間は避妊効果が発揮されない場合があるので、他の避妊法の併用が必要になります。

いずれの低用量ピルも毎日ほぼ一定の時間に飲むことが大切です。飲み忘れは妊娠する可能性や不正性器出血(月経以外の出血)を引き起こす可能性を高めますので注意しましょう。

月経初日とは

月経初日とは 「夜9時に月経が始まったら、月経初日って3時間しかないのですか?」という質問を受けることがあります。
ピルの服用開始で初日というのは、月経が始まってから24時間以内をいいます。日付を越しても24時間以内であれば、月経初日と考えてよいです。
また朝起きて月経が始まっていることに気付いた場合、いつ始まったのかわかりません。その場合は、前日の就寝時刻に始まったと考え、最大24時間以内の服用開始となります。
よくわからない場合は、はっきりとした出血が始まってから服用を開始し、2週間は他の避妊法を併用するようにします。

毎日ほぼ一定の時間に飲む

毎日ほぼ一定の時間に飲むことが大切です。
ピルは普通の薬のように「食前・食中・食後」とは違い、毎日ほぼ一定の時間を守る事が大切です。
決まった時間に飲むために、朝食後、朝の歯磨き後、昼食後、就寝前など、日常生活の何かの行動と関連づけ習慣になるように飲みましょう。

Day1スタートピル

最初のシートは月経初日から服用を始めます。
Day1スタートピルは21錠タイプと28錠タイプの2種類のシートがあります。

21錠タイプ

21錠入りピルは、1つのシートに21錠のピルがパックされていて、1シート分のみ終わったら7日間休んで新しいシートを飲み始めます。
7日間の休薬期間に月経様の消退出血がきます。 またこの期間に卵胞が発育するので、次のシートの飲み始めが遅れると妊娠する可能性があるので注意しましょう。

28錠タイプ

28錠入りピルは、28日間毎日、1日1錠を服用し、1シート全部の錠剤を飲み終えたら、服用を休まず続けて新しいシートの錠剤を飲み始めます。
このシートは7日間の休薬期間のあとの飲み忘れを防ぐために工夫されたものです。
28錠のうち最後の7錠は薬の成分が入っていないので(プラセボ:偽薬)、実際には休薬をしているのと同じことになり、この期間に月経様の消退出血がきます。
毎日飲み続けることで服用が習慣付けられるため、飲み忘れが心配な人や、特に初めてピルを飲む人に適しています。

Sundayスタートピル

Sundayスタートは、日曜日にピルを飲み始める方法で、消退出血はいつも4週目の月曜日ぐらいに始まり金曜日ぐらいまでにはほぼ終わるものです。
これによって週末と消退出血が重ならず、スポーツや旅行、またデートや大切な日を楽しみたいという方にお勧めする服用方法です。

  1. 最初のシートは月経後、初めての日曜日から服用を開始します。
  2. 月曜日~土曜日の間に月経が来た場合は、次の日曜日に服用をスタートします。
  3. 日曜日に月経が来た場合は、その日にスタートします。

万が一、飲み忘れた場合

原則は、「絶対に飲み忘れない」ことです。
そのためにも癖になるまで、飲んだ後カレンダーに記入したり、飲む時刻を携帯電話のアラームに登録したり、いろいろな工夫をしてみてください。

  1. 1日 飲み忘れた場合 気づいたときに直ちにのみ忘れた錠剤を服用し、その日の分も通常どおりに服用します。つまり、飲み忘れた次の日に2錠分服用します。
  2. 2日以上連続して飲み忘れた場合 飲み忘れが2日以上連続してしまったら、そのシートの残りの錠剤を飲むことはやめて、次の月経を待って新しいシートの錠剤を飲み始めます。 なお、次の新しいシートを飲み始めるまでは妊娠する可能性があるので、他の方法で避妊しなくてはいけません。
  3. プラセボ(偽薬)を飲み忘れた場合 28錠のうち最後の7錠は薬の成分が入っていないプラセボ(偽薬)ですので、問題ありません。

Sunday スタートの場合は、新しいシートの1週間目まで、他の避妊法との併用が必要です。